2016年10月9日日曜日

10月6日衆議院議員陳情報告

去る10月6日衆議院議員会館へ複数国籍の容認を求める議員陳情を行ってきました。この陳情は元衆議院議員阪口直人さんが手配して下さいました。阪口さんは国際的に活動されているとても行動的な方で、複国籍の容認に理解を示して下さっています。またご自分の経験を活かして積極的に国会議員の方々に働きかけを行って下さっています。

陳情者は阪口直人さんを始め、国際結婚を考える会から田口純子さん、平川フシュカ聖子さん、複国籍PTから高川憲之の4名でした。陳情にお伺いしたのは、民進党両院議員総会長中川正春衆議院議員、生活の党幹事長玉城デニー衆議院議員でした。

まずは中川議員事務所にお伺いしました。中川議員には是非複数国籍の容認を求める超党派の議員連盟の設立にご協力頂き、その会長になって頂きたい旨をお願いいたしました。中川議員は前向きな姿勢でおられましたが、議員連盟の前に国籍法の勉強会を設けて、党派を超えて広く勉強会の参加をお願いしたらどうかと提案されました。

というのも、現在国会に「国会議員の二重国籍を禁止する法案」が出されており、当事者も複数の政党にいることから、国籍法について様々な角度から検討し、もっと本質的な議論をするために勉強会から始める方がいい。また、多くの議員は身近に国籍で悩む人から相談を受けており、関心がある。勉強会ということであれば参加しやすいから、多くの議員の参加が見込めるだろうとのことでした。

勉強会では国籍法に関する様々な問題点について触れることから、超党派議員の間で問題意識を共有できる。有意義ではないか、ということでした。

私は、出生によって複数国籍者となった人が既に60万人以上になっているにも拘わらず、「国会議員の二重国籍を禁止する法案」のような、あたかも複国籍者をあぶりだして差別するかのような風潮が見受けられるようになったことから、形骸化している国籍選択制度などは喫緊に解決されなければならないと認識している。しかし、現実的には国会に実質的な動きが見られないので、少しでも前進してもらいたい、という観点から是非ともその勉強会持っていただきたいとお願いいたしました。

陳情を求める側からも、今まで協力的でいて下さった議員の方々をリストアップして、この勉強会への呼びかけに役立てるようにすることを中川議員にお約束しました。特に国際結婚を考える会は、多数の協力的な議員との接触があるので、当たってもらえることになりました。中川議員はそれをもとに、積極的に呼びかけを行うと仰って下さいました。

勉強会というのは、「複数国籍の容認を求める議員連盟」を設立し、法改正を目指すという今回の陳情目的からは少し異なってはいますが、その土台となるものであり、それには積極的に動いて下さるとの中川議員のご対応は、着実な前進を見込めるものとして、大変有意義であったと思います。

中川議員は私共陳情団体と今後とも連絡を取りましょうと仰って下さったので、これからもこの関係を大切にしたいと思います。

次に、玉城議員事務所に陳情に伺いました。玉城議員は沖縄出身の衆議院議員であり、沖縄の事情で、無国籍や複数国籍に悩む方々と沢山接してきたことから、そういう方々を何としても助けて行きたいと思っていると仰いました。そのためには、積極的に動いていきたいとのことです。玉城議員自身も、まずは法改正などの政策提示より勉強会から始めるのがいいだろうというご意見で、中川議員に通じるご意見でした。その勉強会実現のためには、実質的な事務局を請け負ってもいいとのことで、ご自分からも中川議員と接触して、その実現のための話し合いを持って下さるとの事でした。

この陳情は、少し目標と異なる結果を生みましたが、結果としては目標につながるものと思います。そして、両議員とも積極的でいらしたことは大きな収穫だったと思います。

このような価値ある前進を得ることが出来たのは、阪口さんのご努力が大きく、そしてこの陳情の為に積極的に動いて下さった水谷麻里子さんのご努力があっての賜物です。そして、国際結婚を考える会も協力して下さったからこそ、中川議員や玉城議員のご理解、ご協力を得られたものと思います。皆様方に深く感謝いたします。

また、通常議員陳情は30分程度で終わるものですが、中川議員は1時間半、玉城議員も1時間を超えるご対応を頂きました。両議員にも深く感謝いたします。

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